3時間目 英語教育学2
「英語教育学2」の授業では時間が押してしまい失礼しました。
授業で文法を教えることについて議論がありましたので、簡単に私の考えを補足しておきます。
結論:授業のねらい(目的)がしっかりしていることが最も重要です。では文法を教えることの目的は?
「受験があるから文法は大事だ」という趣旨の発言がありました。たしかにそうかもしれませんが、受験=文法の力(?)ということにはなりません。仮に受験のために文法の理解が必要だとしても、文法をことばで説明しても理解したとは言えません。やはり、「意味」が理解できているかどうかが大切です。
本日取り上げられた、過去形、助動詞can、現在完了なども「かたち(form)」も重要ですが、「意味(notion)や機能(function)」がわからなければ理解したとは言えません。
どういうときに過去形、助動詞、現在完了を使うのかを学習者は理解する必要があります。
たとえば、
1 Do you visit Bunkyo university?
2 Did you visit Bunkyo uiversity?
3 Have you visited Bunkyo university?
のちがいはどうでしょうか?どういうときに使い、どんな意味をちがいがあるのでしょうか?これは頭で分かるよりも、どういうときに使うかが大切ではないでしょうか?
また、
4 You have a cold.
5 You can have a cold.
のちがいはどういことでしょうか?
次のような文脈の中で考えるとわかりますね。
1 You are teaching English, so you visit many universities to teach English. Do you visit Bunkyo university?
2 Yesterday I visited Dokkyo university but didn't go to Bunkyo university. What about you? Did you visit Bunkyo university?
3 I visited some 10 universities last week. I have not visited Bunkyo university so far. Do you know the university. Have you visited Bunkyo university?
4 You have a high fever and lots of cough. As the doctor said, you have a cold. Take a rest at home.
5 Are you well? It is too cold today, if you stay outside, you can have a cold. Go home.
つまり、私が言いたいのは、「文法を教える方法」が重要だということです。何を目的に、どこまで、どうやって教えるのか、また、それをどうやってより分かりやすく、実際に使えるように指導するのか、がポイントです。
その場合、文法用語やかたちだけを教えて、単に意味のない問題をやったとしても、学習者にとっては理解しにくい可能性があります。教師はそれを工夫する必要があります。
しかし、「これが正解です」という答はありません。答を出すのはその授業を受ける生徒です。「どんな授業をしたら生徒がわかってくれるだろうか?」「どうしたら生徒の英語力があがるか?」「どうしたら興味をもって生徒が英語を勉強するか?」「将来英語が上手に使えるようになるにはどういうことを授業で実践したらよいのか?」などを考えるのが、教師になろうとする人が考えることだと私は考えます。
そのためには、文法指導は当然大切です。でももっと大切なのは文法の何をどう教えるか?です。従来のように文法知識やクイズを教えてもあまり効果的とは私は思いません。また、文法にばかりこだわっていては言語能力はつきません。語彙、発音、文化的知識、技能、学び方などなどを総合して授業をする必要があります。
そのためにも、「先生が言っていることがわからない」で終っては、何も進歩しません。「先生の意見には反対!」でけっこうですから、自分自身でもっと勉強することが重要です。批判のないところに進歩はありません。いい加減な気持ちで教員になっていい加減な授業をやられたのでは、被害者は生徒です。ただ言われたことを忠実にやることも、けっしてよいことではありません。やはり自分で勉強して、人の話しを聞いて、自分の指導理念と理論を構築してください。いままでのみなさんの「思い込み」はけっして正しいとは限りません。
さらに言えば、この授業で勉強したことだけではまったく十分とは言えないのは前に話したとおりです。
以上、みなさんの質問を期待します。補講を兼ねた次の会に出て話を聞くと、もっと理解できると思います。
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第5回JACET言語教師認知研究会懇談会
「英語教師は教室言語をどう考えているか?」
日時:2009年11月28日(土)13:00-17:00
場所:文教大学越谷キャンパス 8号館 8202教室
司会:笹島茂(埼玉医科大学)
発表者:菅野健(埼玉県白岡町立篠津中学校)
千葉克裕(桜の聖母短期大学)
青木香(埼玉県立浦和西高等学校)
福沢仁恵(埼玉県白岡町立篠津中学校)
鈴木誠(埼玉県立川越女子高等学校)
浅野順也(埼玉県蓮田市立黒浜中学校)
問合せ:笹島茂 sasajima@saitama-med.ac.jp
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